TMネットワークの木根さんは、ミュージシャンだけでなく、作家としての顔も持っている。北京オペラは98年に彼が書いた長編小説である。 記憶喪失の主人公・竜崎が、自分探しをしている。インターネットを使い、「自分は誰か」を問いかけ、寄せられた情報をひとつひとつ検証していく。 杳として判らない自分の過去だが、私立探偵やメールで接触してきた女性の協力もあり、少しずつ判ってくる・・・。 第1章〜第5章は伏線に過ぎず、第6章でどんでん返しで真相が分かるのだが、伏線の部分もハラハラ読み進められる。結果は「そんなことは、ないだろ。」という気にさせられるが、まずまずのお話し。キーワードは「輪廻」だと思うが、彼の宗教観が出ているのであろう。 # 誤字が多い。校正はしているのだろうか? |