ようやくゲレンデである。skiable areaはウィスラー、ブラッコム合わせて3,307haである。志賀高原が402haというから実に8倍である。志賀の8倍。いかに広いか判る。志賀のチャレンジを早廻りで1日半だから、ひたすら滑り続けても10日以上かかる寸法だ。 リフトのところでも書いたとおり標高差は1600メートル。志賀で1100メートルだからこちらも1.5倍。 タダでさえスケールがでかいのに「雪があればどこを滑ってもいい」ってんだから、もう、何日いても飽きないのである。「自己責任」と言ってしまえばそれまでなのだが、スキー場側もそれなりの対応をしている。例えば、peak chair lift(山頂リフト)の下に、リフトに直交してかなり長いケーブルが引かれているのだが、これは荷物や人を運ぶためのモノではない。営業時間前に火薬を崖の中央にまで運び、そこで爆破して、人工的に雪崩を起こすことにより、スキー客が滑走中に雪崩が起きないようにするために施設なのだそうだ。 同じように雪庇も落ちそうになる前に爆破してしまうそうだ。確かにflute bowlの雪庇の上には爆破痕らしい黒いススがそこかしこに見られた。 ちなみに頂上付近の切り立った岩の崖に吹きだまった雪に「ニコちゃんマーク」が掘られていた。日本でも、歩道橋の側面や高架の橋脚の「あんなところに誰が?」というようなところにスプレーで訳の判らない落書きがされていることがあるが、その比じゃない。命がけのイタズラである。聞けばパトロールがザイルを使ってそこまで降りて、雪に刻んでいるのだそうな。「およそ、雪のあるところは全て管理下」という証拠であろうか。 |